遠方のマンションを失敗せずに売却する9つのステップと注意点

現在住んでいるマンションではなく、遠方にある別のマンションを売却したいのですが、注意点はありますか?

遠方のマンションを売却する場合は、現在住んでいるマンションではないため、売却の手順が少し異なります。

住んでいないマンションを売却するには注意点があるんですか?

マンション売却の基本的な流れは同じですが、ポイントポイントで注意点がありますので、しっかり確認しておきましょう!
「自分が転勤になった場合」「遠方にある実家のマンションを相続した場合」など、遠方のマンションを売却するケースはたくさんあります。
遠方にあるマンションを売却する時は、あなたが現在住んでいるマンションを売却する時と流れが若干変わります。また、注意事項も増えてきますので、売却前には認識しておく必要があります。
この記事の目次
遠方にあるマンションを売却する手順と手続き上の3つの注意点
遠方にあり、今は住んでいないマンションを売却する流れは以下の通りです。基本的な流れは通常の売却時と変わりません。
- マンションの査定依頼を不動産会社にする
- 不動産会社から机上査定の結果を受ける
- 不動産会社に実際に部屋を見せ、正式な査定額の提示を受ける
- 不動産会社と媒介契約を締結する
- 広告活動で集客を図る
- 見学希望者が現れたら部屋の案内をする
- 検討者と価格交渉や引渡日の交渉をする
- 申込および売買契約を締結する
- 物件の引渡を行う
通常の売却と異なる点を次項以降でお話していきます。
注意点①内覧の案内の仕方が異なる
通常の流れと最も異なる点は、案内の仕方です。
自分が今住んでいるマンションであれば、当然自宅に自分がいますので案内をする時にも問題はありません。
しかし、遠方にいるとなると、案内が入る度に毎回マンションに戻るわけにはいかないのです。
そのため、このような場合には鍵を不動産会社に預けておくことが多いです。来訪予約が入る度に不動産会社から連絡は来ますが、鍵を預けておけば自分が行く必要はありません。
ただし、売却しようと思っている家には、万が一のことを考え貴重品などを置いておくのは避けましょう。
注意点②契約関係の事務手続きに時間を要する
次に、通常の売却と異なる点は契約関係の手続きです。契約から引渡までは売主が署名・捺印をする資料がたくさんあります。
不動産売買契約や引渡の書類引き渡し
結論から言うと、全て郵送対応などの遠隔操作で手続きが出来なくもありません。しかし、非常に手間がかかるのと、買主側も時間のロスをすることがあるので、契約・引渡の時は現地に行くことが多いです。
そのため、ずっと遠隔で手続きが済むとは思わない方が良いです。どうしても現地に向かえない場合は、不動産会社に早めに相談しましょう。
銀行との手続き関係
また、銀行関係の手続きも原則は現地になります。住宅ローンの残債がまだある場合には、残債を完済して抵当権を抹消しなければいけません。そのためには引渡の前に、事前にローンを組んだ金融機関の店舗に行く必要があります。
これは金融機関にもよりますが、多くの銀行は借入を起こした支店(もしくは本店)までわざわざ行かなくてはいけないのです。このように、遠方にいても契約・引渡・銀行関係の手続きは現地へ行く可能性が高いことは認識しておきましょう。
注意点③住民票の記載内容に注意
基本的には、転居したら遅滞なく住民票は新しい家に移さなくてはいけません。そのため、今売ろうとしているマンションにはもう住民票はないはずです。
また、運転免許証の住所も書き換えなくてはいけません。不動産取引においては、住民票の住所が契約書などに記載する住所のベースとなります。
そのため、たとえば住民票の住所と運転免許証の住所が異なっている場合などには、契約成立と見なさない不動産会社もあるのです。そのため、住民票がどこにあるか、その住所と身分証明書の住所は合致しているかの確認はしておきましょう。
また、合致していない場合の対処法も不動産会社にヒアリングしておきましょう。
このように、遠方のマンションを売却する時には、少々勝手が違います。特に鍵を預けなければいけないという点は防犯面の観点から非常に重要な要素です。そのため、通常の売却よりもより一層信頼できる不動産会社を選ぶ必要があります。
たとえば、預けた鍵をどこに保管しておくのか。その保管した鍵はどのようにして誰が取り出せるのか。このようなことは事前に必ず確認しておきましょう。
遠方空室マンションが高く売りやすい3つの理由
遠方のマンション・・・というよりは、空室のマンションを売る事は、通常のマンションを売るよりも売りやすい点を認識しましょう。
その点を認識した上で工夫をすれば、成約率は上がるはずです。空室の方が売りやすい理由は以下の点です。
部屋が広く見える
基本的に部屋に家具や家電がない方が広く見えます。大きな理由としては、床面の露出が増えるからです、視覚的に床面が目に見えた方が広く見るので、空室状態の部屋は広く見えます。
これが空室状態で売却する一つ目のメリットです。
案内がしやすい
家具や家電が置いていないので、単純に動線的に案内がしやすいです。また、空室状態であると見学者も気兼ねなく見ることができます。仮に家具や家電、荷物がある場合にクロゼットを開けるなどは気兼ねしてしまいます。
しかし、部屋に何もなければその辺りは自由に見られるのです。これが空室状態で売却する二つ目のメリットです。
生活感が薄れる
中古物件と新築物件の違いとして良く挙げられるのが「生活感」です。中古物件はどうしても住んでいる人がいるため、見学者は生活感を感じてしまいデメリットになります。しかし、空室状態の場合には、住んでいる時よりも生活感は感じません。
その家独特の臭いも薄れていますし、生活している気配がないからです。この点が空室状態にする最後のメリットです。これらのメリットを認識して売却活動をすると良いです。
遠方のマンションを高値で売るための売却時の注意点
マンションを売却するときの注意点は、「マンション住み替え時に失敗しやすい2つの注意点と理想的な流れを徹底解説」や「マンション売却を不動産業者に相談する時に気をつけたい4つの注意点」などで詳細を解説していますが、遠方マンションの売却では次の点も合わせてチェックして下さい。
家具のイメージ
前項のように、空室状態で案内をするとメリットが多いです。しかし、唯一のデメリットとしては家具のイメージが沸かないという点です。対策としては以下の2点が考えられます。
写真を撮っておく
まだ家具や家電を置いてあった頃の写真を撮っておくと良いです。それを見せることによって、見学者も家具の配置イメージが沸き、自分が住んだ後のことをイメージしやすいからです。
間取り図に記入しておく
写真を撮るのを忘れてしまった時は、間取り図に落とし込んでおくと良いです。今まで配置していたように図面に書き込んでおくだけで、見学者のイメージが沸きやすいです。
空室管理
最後に空室管理です。マンションも一戸建ても、空き家にすればどんどん傷んでいきます。そのため、空室状態の時には、定期的に以下のような管理をする必要があるのです。
- 定期的な掃除
- 定期的な換気:湿気をこもらせない、カビ対策
- 定期的な通水:水周りの水は蒸発してしまう。蒸発したら配管の臭いが部屋中に立ち込めてしまう
このように、出来れば月に2~3回のペースで空室管理をすることをお勧めします。もし、遠方にいて定期的な管理が難しければ、不動産会社に空室管理を依頼する方法もあります。
内容にもよりますが、月1~2万円程度の費用がかかるので、その点は認識しておきましょう。
まとめ
遠方にあるマンションを売却する場合の流れと注意事項を記載しました。特に空室である時のメリットや注意点は、知らなかった方も多いのではないでしょうか。
遠方のマンションということで煩わしいことも増えますが、このようなメリットがあることを忘れてはいけません。メリットを最大限に活かすように売り出せば、売却金額が上がる可能性もあります。
コメント
この記事へのコメントはありません。
コメントする