マンション売却時に営業マンがチェックする3つのポイント
マンション売却時には、営業マンによってマンションのチェックが入ります。そのチェックポイントは大体の営業マンに共通しておりますが、営業マンによってはあまり良く見ない人もいます。
しかし、そのような甘いチェックでの査定額は精度が低い査定額になってしまうのです。そのため、売主側も営業マンのチェックポイントを把握しておくことで、精度の高い査定額を算出できる営業マンかを見極められます。
この記事の目次
営業マンがチェックするポイント
マンション売却時は、まず周辺成約事例を参考に机上で査定をします。その後に営業マンが実際にマンションを見て、机上査定で算出した査定額を見直します。そのときに営業マンがチェックするポイントは以下の3点です。
- 建物・室内の劣化具合
- 眺望・陽当たり
- 売主の応対
まずは、机上査定で算出した査定額と、建物自体のギャップがないかを確認します。そのために、劣化具合や眺望、陽当たりなどを確認する必要があるのです。
また、営業マンは売主の応対もチェックしています。細かいところまで気にするタイプか、クレームが発生しやすいタイプかなどです。
これらの売主の特徴は、査定額を提示するときの参考にもなるので、ベテランの営業マンであるほど売主の応対には目を光らせます。
建物・室内の劣化具合
まず、建物自体と室内の劣化具合は、営業マンが一番見るポイントです。やはり、マンションや室内の劣化状況は、購入検討者の検討度合いを大きく左右するからです。
建物の劣化
いくら室内がキレイな状態であっても、建物の状態が悪ければ検討度合いは下がってしまいます。建物の劣化とは、単純に「外観」だけでなく共用部分の劣化も指します。具体的には以下のような箇所です。
- 外壁タイルの劣化具合
- エントランスやエレベーター
- 外部廊下の掃除状況
- 駐車場や駐輪場、ゴミ置き場など
営業マンはこれらの部分を細かくチェックします。逆に、上記のような共用部分を見ない営業マンは、優秀な営業マンとはいえないでしょう。なぜなら、本当に購入を検討している人は、共用部分まで必ずチェックします。
そのときに、ゴミ置き場の使い方が悪くゴミが溢れかえっていたり、駐輪場の使い方が悪く違法駐輪がたくさんあったりしたら、購入検討者の検討度合いは一気に落ちます。なぜなら、共用部の使い方が悪ければ、そのマンションの「管理全体」に不信感が出てしまうからです。
そのため、共用部分の劣化具合や使い方も加味した査定をしてくれる営業マンでないといけません。もしかしたら、その劣悪な状況を管理会社に伝えることで、「掲示板の注意書きをする」などの対応をして状況が改善するかもしれません。
室内の劣化
建物の劣化具合と同様、室内がどの程度劣化しているかも重要な項目になります。ただ、室内の劣化は中古物件であれば、ある程度仕方ないとされる部分です。そのため、以下のような大きな劣化がない場合には査定額が下がることはありません。
- フローリングなどに目立つ傷
- クロスの破れなど
- 水まわりの水垢などのひどい汚れ
- キッチンコンロなどの使い込み状況
このような劣化は、小さなお子さんがいたり、ペットを飼っていたりすればできやすいです。そのため、小さいお子さんやペットがいる人は入念にチェックしましょう。
逆に、たとえば「収納内に大きな穴がある」など、営業マンすら気づきにくい劣化があったとします。その場合には、営業マンには売主自ら告知した方が良いです。
なぜなら、その劣化に購入者が気づかずに売却した場合には、購入者からクレームが入る可能性があるからです。場合によっては、売主の責任で修繕させられるかもしれません。
また、自分でクリーニングをすることも大切です。自分でクリーニングをしても落ちない場合は、クリーニング業者への依頼も検討しましょう。傷でなく汚れであれば、クリーニング業者に依頼すればある程度は落ちます。
眺望・陽当たり
つづいて眺望・陽当たり面です。眺望・陽当たり面に関しては、「眺望が良いかどうか」というよりは、「目の前に建物があるかどうか」が大事なポイントになります。
目の前の建物
机上査定の段階では眺望面はそこまで加味されません。机上査定は、大体の不動産会社が成約事例を基に機械的に算出するからです。つまり、目の前の建物状況は、住宅地図やグーグルストリートビューくらいでしかチェックしないのです。
そのため、いざ室内に入って目の前が高い建物で阻害されていたら、室内の印象は悪くなり査定額は下がる可能性があります。
また、目の前に広大な土地があった場合にも注意が必要です。査定額が下がるかまでは不動産会社によりますが、その土地に「何か建つかもしれない」という不安が購入検討者は抱いてしまうからです。
陽当たり
また、目の前に建物があるかどうかは、眺望だけでなく陽当たりにも重要な要素です。なぜなら、室内に入る光の3割程度は空気中の反射光だといわれているからです。
つまり、目の前に建物があるかどうかで、太陽の反射光が入るか決まるので、陽当たりに影響があるということです。
陽当たりも眺望と同様、机上査定の時にはあまり加味されません。そのため、実際に室内を見て予想以上に陽当たりが悪ければ査定額が下がる可能性はあります。
売主の応対
さいごに、以外に盲点ですが「売り主の対応」も営業マンはチェックします。営業マンが見るポイントは以下です。
- 値下げ交渉に応じるか
- どのくらいの頻度・内容で報告をするべきか
値下げ交渉に応じるか
まず、売主が売却価格をどう考えているかで、値下げ交渉に応じるかを判断します。たとえば、頑なに「3,200万円以下では売らない」と主張しているのであれば、売り出し価格も考える必要があります。
仮に、購入検討者が値下げ交渉をしてきやすそうなエリアであれば、3,400万円程度で売り出さないと希望額では売却できない可能性があるからです。
また、このような売主には、媒介契約を結ぶ前に段階的に売値を下げることを、きちんと説明する必要があります。基本的には1~2か月程度の周期で、物件の反響に応じて売り出し価格は変える可能性があります。
頑なに売却価格を設定している売主であれば、そう簡単に売却価格を下げることに応じません。そのため、事前に「〇〇か月経って集客が〇〇以下であれば、売り出し価格を〇〇万円下げます」のように、細かく合意しておく必要があるのです。
どのくらいの頻度・内容で報告をするべきか
また、売主によって、どのくらいの頻度と内容で売却報告をするかを変えます。もちろん、媒介契約上の義務である範囲では必ず売却報告を行いますが、人によってはもっと頻度を上げて報告しなければいけない場合もあります。
たとえば、「見学予約が入るごとにメールで伝える」「広告ごとの問い合わせ数を伝える」などです。このように、売主のニーズをくみ取って報告をしないと、「報告がずさんである」などのクレームを受けかねません。
そのため、売主側は不動産会社に、事前にどのような報告を予定しているか聞いてあげましょう。その上で頻度や内容の希望を伝えてあげれば、営業マンもスムーズに売却報告できます。
不動産会社選びのポイントはコチラの記事を確認ください。
まとめ
このように、営業マンがチェックするポイントは、大きく分けて上記3点になります。これらを加味した上で査定額の「根拠」を聞けば、その査定額の精度を測りやすいです。
それが結果的に優良不動産の見極めにつながり、物件が高く早く売れるかどうかに関係してきます。
コメント
この記事へのコメントはありません。
コメントする