マンション買い替えの5つの失敗体験談から分かる失敗しない売却のコツ
マンションの住み替えや買い替えは、通常のマンション売却とは流れが異なります。そのため、買い替えするときには特別に注意する点もあるのです。
しかし、マンションの買い替えや住み替えは正しい段取りと余裕を持ったスケジュールで行えば、ほとんど失敗することはありません!
そこで、この記事で紹介する「実際にマンションを住み替え・買い替えで失敗した体験談」を反面教師にしながら、気をつけておくべきポイントを理解し、満足できる引越しを手に入れてください。
この記事の目次
競合環境が悪い時期に売り出したケース
まず多い失敗としては、競合環境の悪いときに売り出した失敗例です。競合環境が悪い状態で売り出すということは、マンションの売却価格が下がってしまいます。
【事例①】競合環境が悪く安値で売却する羽目に
そもそも競合環境が悪いとは、自分のマンションと似たような広さや駅距離の物件が、大量に売却されている環境のことです。
要は、「供給が多い」状態であり、供給が多いほどマンション価格は下落しやすいのです。そのため、競合環境が悪いときにマンションを売却すると、相場価格以下での売却になることが多いです。
まさに、マンションの買い替えをしていたXさんは、競合環境が悪い時期に売り出し、相場価格以下での成約になってしまいました。特に、Xさんの場合は、マンションの売却益を次のマンションの購入資金に充てる予定でした。
しかし、予想より安い金額でマンションが成約したので、当初の予定よりも持ち出し金額多くなってしまったのです。このように、競合環境が悪く安値でマンションを売却してしまうと、新しく購入するマンションにも悪い影響が出てしまうのです。
競合環境が悪いときの対策
競合環境が悪いときの対策は以下の2点です。
- 競合環境が改善するまで待つ
- 迅速に売却する
仮に、マンションを買い替えるにしても、次のマンションが決まっていない状態のときなどは、一旦競合環境が改善するまで待った方が良いでしょう。競合物件が売却されていけば、売り物件が少なくなり競合環境が良い状態になることはあります。
しかし、既に新しいマンションを購入している場合などは、迅速に売却してしまった方が良いです。競合環境が改善するか分かりませんので、ターゲットがいれば多少値引きをしてでも売却した方が良い場合が多いのです。
このように、マンションを「高く」「早く」売るためのコツは、こちらの記事を確認ください。
後売りで失敗したケース
マンションを買い替えるときには、「後売り」と「先売り」の2パターンの売り方があります。
後売りとは、新しくマンションを買った「後」に、今住んでいるマンションを売ることです。先売りはその逆で、新しくマンションを買うより「先」に、今住んでいるマンションを売ることです。
結論から言うと、賃貸マンションなどへ「仮住まいする」リスクは高まりますが、先売りをした方が全体的なリスクは小さいです。なぜなら、後売りをすると、以下2点のリスクがあるからです。
【事例②】後売りが原因で融資不可に
後売りということは、今住んでいるマンションの売却益を新しいマンションに充当できないということです。それどころか、今のマンションに住宅ローン残債があるならば、その残債も「負債」と見なされます。
つまり、新しいマンションの住宅ローン審査へ大きな影響を及ぼすということです。
買い替えを検討しているAさんは、先売りと後売りをあまり理解せずに「後売り」を選択しました。そのおかげで頭金が0円な上に、新しいマンションの住宅ローン審査も厳しく見られ、金融機関の審査が否決になってしまいました。
複数の金融機関にチャレンジしましたが、いずれも結果は否決です。
結局は先売りにしましたが、先売りの状態(負債0円で頭金あり)でも金融機関の審査に落ちてしまったのです。「総合判断」との理由でしたが、後売りのときに否決となった「履歴」が、金融機関の心証を悪くした可能性があります。
マンション買い替え時の「頭金」については、こちらの記事で確認ください。
【事例③】ダブルローンで生活が圧迫
Bさんは、どうしても欲しいマンションがあったので、今の家の住宅ローンが残っているにも関わらず、もう1本住宅ローンを組んでマンションを購入することにしました。
つまり、今のマンションの住宅ローン支払いと、新しいマンションの住宅ローン支払いが、「ダブル」でかかってくるということです。
ある程度収入もあったので無事審査も通り、2~3か月であればダブルローンも問題ないと考えていました。
しかし、予想外に今のマンションの売却が長引き、3か月経っても売れる気配がありません。しかし、3か月以上ダブルローンが発生すると返済額的に厳しいので、安値でも良いので売却することにしました。
何とか住宅ローン残債は完済できましたが、売却益を見込んでいた分は誤算です。このように、後売りは今のマンションが「いつ」「いくらで」売れるか分からないという大きなネックがあります。
そのため、マンション買い替え時の「先売り」「後売り」については、こちらの記事でリスクを確認しておきましょう。
マンション売却に非協力的で失敗したケース
最後に、マンション売却に非協力的だったCさんのお話です。Cさんは仕事が忙しかったため、マンションの売却を依頼していたものの、売却活動には非協力的でした。
それが結果的にマンションを「安値」で売ってしまうことにつながります。
【事例④】売却活動を丸投げして失敗
そもそも、マンションの売却活動は、売主は以下のことを協力する必要があります。
- 物件見学(内覧)のスケジュール調整
- 内覧の出迎え準備
- 交渉ごとの判断
しかし、Cさんは「仕事が忙しい」という理由で、上記3つの売却活動に非協力的だったのです。
物件見学(内覧)のスケジュール調整
マンションを売却するときには、不動産会社がチラシやネットなどで広告をします。その広告を見た検討者が、不動産会社に対して「内覧希望」の旨の連絡を入れます。
そして、不動産会社が売主とスケジュール調整をして、内覧者へ再び連絡を入れるという流れになるのです。
つまり、売主がこのスケジュール調整に協力的でないと、内覧者を案内できません。Cさんは不動産会社の電話に出なかったり、スケジュール不明だったりを理由に、内覧希望を断っていました。
その結果、内覧希望があったものの何組も断ってしまい、集客を悪化させたのです。
内覧の出迎え準備
また、内覧のスケジュール調整ができたとしても、Cさんは特に出迎えの準備はしませんでした。出迎えの準備とは、たとえば以下のようなことです。
- 室内の掃除や換気
- スリッパの準備など
- 挨拶
仕事で疲れているので、掃除はおろか洗い物までそのままにしていたこともあったくらいです。そのような室内環境だと、いくら間取りや立地を気に入っても検討は中々進みにくいです。
そのため、せっかく内覧に来てくれた数少ない検討者も、検討度合いが上がらずに帰ってしまうことが多かったのです。
交渉ごとの判断
また、購入検討者からは「値引き」や「引渡し時期」の交渉が入ることが多いです。通常は、ある程度不動産会社と売主で「下限価格」や「スケジュール」を話しておくのですが、Cさんはその相談すらしていませんでした。
そのため、不動産会社も返答に困り、都度Cさんに返答内容を相談するしかありません。
しかし、Cさんと連絡が中々つかないので、結果的に購入検討者への返答が遅くなってしまいます。
購入検討者はほかの物件も並行して検討しているので、返答が遅い物件はどんどん検討外にしていきます。そのため、せっかくの検討者も離れていってしまうことが多くなりました。
良い物件でも安値になる
このように、マンションの買い替えで売主が非協力的だと、集客も検討も悪化します。また、結局「安値」で「遅い」タイミングの売却になると、新しく購入するマンションにも影響します。たとえば、上述した「ダブルローン期間が長引く」や「売却益を新しいマンションの頭金に充当できない」などです。
そのため、特にマンションの買い替え時には、最大限不動産会社に協力して売却活動を進めましょう。それが、マンションの買い替え成功につながっていきます。
また、マンションの売却方法として「オープンハウス」という売り方があります。詳細は知りたい方はこちらの記事で確認ください。
【番外編】買い替えローンの利用で失敗したケース
マンションを買い替えるときには、「買い替えローン」というローンがあります。買い替えローンは非常に良い融資ですが、「審査が厳しくなる」というネックもあります。
買い替えローンを簡単に説明すると、「今のマンションの残債と新しいマンションの購入資金を合わせて融資してもらえる」というローンです。
たとえば、今のマンションを売却しても400万円ローンが残るとします。基本は、この400万円は手持ち資金から返済しないとマンションは売却できません。
しかし、買い替えローンであれば新しく購入するマンション(仮に3,000万円とします)と合わせて、3,400万円を借り入れることができるのです。ただし、借入額が増えるのと、1つの担保で2つのローンを組むので審査は厳しくなります。
そのため、買い替えローンを検討している人で、いくつか金融機関で審査したものの「否決」になるというケースは多いです。
否決になった影響で、上述した「心証が悪くなる」というデメリットと、「新しいマンションをほかの人に契約されてしまう」というデメリットがあるのです。
この買い替えローンについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を確認ください。
まとめ
マンションの売却は人生で1度か2度あるかないかのレアなイベントであり、そのイベントを乗り越えるには、専門的な知識を持っている方に依頼するのが一番です。
上述したマンション買い替えの失敗体験談を踏まえ、マンション売却実績が豊富な不動産査定サービスを選び、できるだけお得にマンションを手放しましょう!
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